家計の節約に役立つおすすめ株主優待銘柄10選 優待投資家かぶ太郎さん【後編】 達人に学ぶ「お金の流儀」 マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア
株主優待銘柄を選ぶポイント。かぶ太郎さんおすすめ株主優待銘柄10選。成長株・バリュー株を選ぶポイント。優待銘柄投資は初心者に馴染みやすい 達人に学ぶ「お金の流儀」 2023/06/14印刷アンケート
――かぶ太郎さんは、新規・継続・投資対象から除外する銘柄をどのように決めていますか。
新規に投資する銘柄は、株主優待制度を新設・拡充する銘柄や、優待制度を実施している銘柄で株価が暴落した銘柄、年初来安値をつけた銘柄から、株主優待の内容はもちろんのこと、今後の株価上昇が期待できて、値上がり益も見込めそうな銘柄を選んでいます。
また、優待+配当利回り4%以上の銘柄は長期保有を前提に株価が大きく下がったタイミングで購入しています。
今後、購入を検討している銘柄は、候補銘柄のリストに入れて、株価や業績をチェックし、購入のタイミングをはかっています。
次に、継続保有する銘柄ですが、株価が大きく値上がりした場合には、利益を優先して利益確定するか、それとも株主優待を取得するかを判断します。その際には、家族の意見を聞いて、家族が「この優待品は良かった。今後もあった方がいい」と言えば、引き続き保有します。逆に「この優待品は使いにくかった」などと言われる場合は、利益確定して他の銘柄に乗り換えます。なかには、優待を目的に買ったものの、権利日に向けて株価が大きく上がったため、利益確定したものもあります。
投資対象から除外する、つまり売却する銘柄は、株主優待の廃止や改悪、著しい業績悪化で株価下落が想定されるものです。保有していた優待銘柄が、自宅の近所にあった店舗を閉鎖した際にも売却したことがあります。私たち家族にとっては「使いにくい」銘柄になってしまったからです。
――株主優待関連の情報は、どのようにチェックしていますか。
優待品の内容や、権利日などの基本データは、証券会社のアプリを参考にしています。また、 企業の開示情報やTwitter、日本経済新聞で最新の情報を欠かさずチェックしています。個人的には、新聞は電子版よりも流し読みができる紙面のほうが読みやすいですね。個別銘柄の情報は、株探を見ています。
保有している銘柄に関しては、実際に店舗に足を運んだり、サービスを利用することでわかることもあります。お店が混んでいれば「業績も良さそうだな」と思いますし、以前に比べてお客さんが減っていれば「経営は大丈夫かな…」と変化を感じることができます。
株主優待銘柄への投資を始めたことで、「このお店は、あの会社が運営しているのか」とわかったり、「この優待券は、あのお店でも使えるんだな。行ったことがなかったけど、今度行ってみよう」といった楽しみも増えました。
かぶ太郎さんおすすめ株主優待銘柄10選
おすすめ1:物語コーポレーション(3097)
おすすめポイント: 焼肉きんぐ、丸源ラーメンなどで使える食事券がもらえます。2023 年2月末に株式を1:3の割合で分割後も優待条件を据え置いており、優待利回りも良くなりました。
保有期間と今後の保有予定: 1年。現状維持
おすすめ2:JMホールディングス(3539)
おすすめポイント: 業務用スーパー「肉のハナマサ」などを展開。100株以上を1年以上保有することで、保有株数に応じてたくさんのお肉がもらえます。
保有期間と今後の保有予定: 2年。長期保有予定、現状維持
おすすめ3:ヒューリック(3003)
おすすめポイント: 株主優待をもらうには300株以上保有する必要がありますが、カタログギフトは200ページを超える内容で、満足度が高いです。3年間以上継続して保有するとカタログから好きな商品を2点選べるなど長期保有の楽しみもあります。増配が続いており、配当利回りがしっかりしているのも魅力です。
保有期間と今後の保有予定: 2年。長期保有予定、現状維持
おすすめ4:エスリード(8877)
おすすめポイント: 株主優待では季節ごとの旬の食材・特産品が載ったカタログギフトから好きな商品を選べます。
保有期間と今後の保有予定: 3年。長期保有予定、現状維持
おすすめ5:AB&Company(9251)
おすすめポイント: 自社のオンラインストアで使える8,000円相当の優待券がもらえます。シャンプー等ヘアケア商品を買うことができます。8,000円ちょうどで買えるセットも数種類あり、使い勝手が良かったです。
保有期間と今後の保有予定: 2022年に優待の新設が発表された時から保有。業績を注視しながら、優待が廃止にならない限りは保有予定
その他のおすすめ5銘柄
銘柄 | 推しどころ | 保有期間と今後の保有予定 |
---|---|---|
ヤマダホールディングス (9831) | 買い物時1,000円毎に1枚使える500円優待券がもらえます。ヤマダデンキは家電以外にも、日用品など品揃え豊富で普段使いもできます。 | 3年 長期保有予定、業績・株価により保有数は増減させる可能性あり |
はるやまホールディングス (7416) | 2023年3月期は黒字転換し復配。株主優待ではネクタイまたはワイシャツ・ブラウス贈呈券(税込6,600円まで可)がもらえます。 | 1年 業績悪化や優待廃止にならない限りは保有予定 |
クリエイト・レストランツHD (3387) | 幅広いジャンルの店舗があり、新しいお店に行く楽しみがある。利用出来る店舗数も多く、使い勝手が良い。 | 2年 長期保有、株価により買増しも検討したい |
アドバンスクリエイト (8798) | カタログギフト『フリージア』(2500円相当)に加えて、福利厚生サービス「Club Off」の利用権ももらえます。他の株主優待と合わせて使えるお店もあり、日常でも役立てます。 | 2年 減配や優待廃止がない限り保有 |
サムティ (3244) | 株主優待をもらうには200株以上の保有が必要となりますが、ホテルの宿泊優待券(電子チケット)がもらえます。配当利回りも4%超でバランスが取れています。 | 1年 長期保有予定で、買増しも検討したい |
成長株・バリュー株を選ぶポイント
――成長株やバリュー株はどのように選んでいますか。具体的な銘柄名も教えてください。
成長株は、主に2つのポイントを重視しています。
(1)売上、利益ともに上昇している、または安定している企業 (2)ROE(自己資本利益率)が、一般的に優良とされる10%より高く、15%以上ある企業これらの観点で保有している銘柄は、物語コーポレーション(3097)とギフトホールディングス(9279)などです。
バリュー株については、
(1)PER(株価収益率/15倍以下を目安)やPBR(株価純資産倍率/1倍未満を目安)が割安な水準であることに加えて、利益や配当が安定していること (2)PERやPBRは業績悪化で株価が下落して低くなっているのではないことを確認したうえで投資しています。単に割安だというだけで飛びつかないよう注意しています。これらの観点で保有している銘柄は、エスリード(8877)、三菱HCキャピタル(8593)、サンフロンティア不動産(8934)などです。
優待銘柄投資は初心者に馴染みやすい
――投資初心者が陥りがちな落とし穴には、どのようなものがあるとお考えでしょうか? 気をつけるべきことも教えてください。
一番大切なことは、「投資は必ず余裕資金で行う」ということだと思います。いざというときにすぐに使えるお金がないと、株式や投資信託を売却して現金を得なければならなくなります。そのタイミングで、必ずしもプラスになっているとは限りません。場合によっては大損を被る可能性もあります。そうならないためにも余裕資金で行うことが大切です。
相場に流された取引をしないことも重要です。過熱感のある銘柄を高値づかみしたり、暴落時に売却するなど、相場環境に一喜一憂して、感情に流されるまま取引することは避けるべきでしょう。
そもそも、資産形成は、人生の長い時間軸のなかで築き、成し遂げるものです。無理な投資をして、途中で止めてしまったら意味がありません。自分や家族が、将来どうありたいのかを考え、中長期的な投資目的と出口戦略を決めて、無理せず、自分のペースで続けることが大切だと考えています。
――これから投資を始めたいと考えている人にアドバイスをお願いします。
投資をする際のリスクを軽減する方法のひとつに「分散投資」があります。1つの銘柄に集中して投資すると、株価が上昇しているときには大きな利益を得られるかもしれませんが、株価が大きく下がった時には大きな損失を被りかねません。複数の銘柄に分散投資してリスクを軽減することが大切です。
株主優待銘柄は、1単元~2単元などの少数単元で保有した場合に、優待利回りが最も良くなるよう設定されていることが少なくありません。100株保有した場合と300株保有した場合の優待内容が同じなら、200株保有するお金で他の優待銘柄に投資したほうが(株主優待を得るためには)資金効率がよいでしょう。そのため、自然と分散投資も図りやすくなります。
自社の製品や、自社の店舗で使える優待券などを優待品にしている企業も多いので、日頃からよく利用しているお店や、よく買う製品などの会社に投資することで、家計の節約にもつながります。身近な企業ならば、事業の内容も理解しやすいですし、投資対象として調べる際も、楽しみながらできるのではないでしょうか。そう考えると、株主優待投資は、投資初心者でも馴染みやすく、始めやすいと思います。
――最後に、投資を継続するコツを教えていただけますか。
楽しむことではないでしょうか。詰め合わせの優待品が届くと、開封する時ワクワクします。正栄食品工業(8079)の優待品では「今回はどんなお菓子が入っているかな」とか、大塚ホールディングス(4578)の優待品では「どんな新製品が入っているかな」といった気持ちで、詰め合わせの箱を開けています。
また、帰宅した時にポストに株主優待の案内が入っていることが私にとって大きな楽しみです。これがあるから「明日も頑張ろう」と励まされます。
――本日は、お時間をいただき、ありがとうございました。
>> >>【前編】株主優待+配当株投資で年間約140万円を節約!
※本インタビューは2023年5月22日に実施しました。 ※本内容は、個人の経験に基づく見解であり、当社の意見を表明するものではありません。 ※投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。
――成長株やバリュー株はどのように選んでいますか。具体的な銘柄名も教えてください。
成長株は、主に2つのポイントを重視しています。
(1)売上、利益ともに上昇している、または安定している企業 (2)ROE(自己資本利益率)が、一般的に優良とされる10%より高く、15%以上ある企業 これらの観点で保有している銘柄は、物語コーポレーション(3097)とギフトホールディングス(9279)などです。
バリュー株については、
(1)PER(株価収益率/15倍以下を目安)やPBR(株価純資産倍率/1倍未満を目安)が割安な水準であることに加えて、利益や配当が安定していること (2)PERやPBRは業績悪化で株価が下落して低くなっているのではないこと を確認したうえで投資しています。単に割安だというだけで飛びつかないよう注意しています。これらの観点で保有している銘柄は、エスリード(8877)、三菱HCキャピタル(8593)、サンフロンティア不動産(8934)などです。
優待銘柄投資は初心者に馴染みやすい
――投資初心者が陥りがちな落とし穴には、どのようなものがあるとお考えでしょうか? 気をつけるべきことも教えてください。
一番大切なことは、「投資は必ず余裕資金で行う」ということだと思います。いざというときにすぐに使えるお金がないと、株式や投資信託を売却して現金を得なければならなくなります。そのタイミングで、必ずしもプラスになっているとは限りません。場合によっては大損を被る可能性もあります。そうならないためにも余裕資金で行うことが大切です。
相場に流された取引をしないことも重要です。過熱感のある銘柄を高値づかみしたり、暴落時に売却するなど、相場環境に一喜一憂して、感情に流されるまま取引することは避けるべきでしょう。
そもそも、資産形成は、人生の長い時間軸のなかで築き、成し遂げるものです。無理な投資をして、途中で止めてしまったら意味がありません。自分や家族が、将来どうありたいのかを考え、中長期的な投資目的と出口戦略を決めて、無理せず、自分のペースで続けることが大切だと考えています。
――これから投資を始めたいと考えている人にアドバイスをお願いします。
投資をする際のリスクを軽減する方法のひとつに「分散投資」があります。1つの銘柄に集中して投資すると、株価が上昇しているときには大きな利益を得られるかもしれませんが、株価が大きく下がった時には大きな損失を被りかねません。複数の銘柄に分散投資してリスクを軽減することが大切です。
株主優待銘柄は、1単元~2単元などの少数単元で保有した場合に、優待利回りが最も良くなるよう設定されていることが少なくありません。100株保有した場合と300株保有した場合の優待内容が同じなら、200株保有するお金で他の優待銘柄に投資したほうが(株主優待を得るためには)資金効率がよいでしょう。そのため、自然と分散投資も図りやすくなります。
自社の製品や、自社の店舗で使える優待券などを優待品にしている企業も多いので、日頃からよく利用しているお店や、よく買う製品などの会社に投資することで、家計の節約にもつながります。身近な企業ならば、事業の内容も理解しやすいですし、投資対象として調べる際も、楽しみながらできるのではないでしょうか。そう考えると、株主優待投資は、投資初心者でも馴染みやすく、始めやすいと思います。
――最後に、投資を継続するコツを教えていただけますか。
楽しむことではないでしょうか。詰め合わせの優待品が届くと、開封する時ワクワクします。正栄食品工業(8079)の優待品では「今回はどんなお菓子が入っているかな」とか、大塚ホールディングス(4578)の優待品では「どんな新製品が入っているかな」といった気持ちで、詰め合わせの箱を開けています。
また、帰宅した時にポストに株主優待の案内が入っていることが私にとって大きな楽しみです。これがあるから「明日も頑張ろう」と励まされます。
――本日は、お時間をいただき、ありがとうございました。
>> >>【前編】株主優待+配当株投資で年間約140万円を節約!
※本インタビューは2023年5月22日に実施しました。 ※本内容は、個人の経験に基づく見解であり、当社の意見を表明するものではありません。 ※投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。
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