2024年米国株テンバガー候補を予想 大化け期待銘柄5選

2024年米国株テンバガー候補を予想 大化け期待銘柄5選

2024年米国株テンバガー候補を予想 大化け期待銘柄5選

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米国株(アメリカ株)の2024年テンバガー候補を予想。次なる大化け株を見つけるためのスクリーニング条件や高騰銘柄の共通点も解説。

米国株テンバガー候補2024について

2024年米国株テンバガー候補を予想 大化け期待銘柄5選

米国株は優良テンバガー(10倍株)銘柄の宝庫となっています。

テンバガーとは株式用語で株価が10倍になった銘柄・なりそうな銘柄のこと。

野球用語で塁打を意味するバガー(Bagger)が語源となっており、一試合で10塁打(Ten-Bagger)を記録するほどの勢いで株価が急騰する様を例えた造語です。

昨年は情報技術セクターのAPLDやSMCI、金融セクターのAPCXなどがテンバガーを達成しました。

当記事では、米国株から2024年のテンバガー候補を5銘柄厳選。

また米国株テンバガー銘柄の「スクリーニング条件」や「大化け株の特徴」も解説するので、よろしければご活用ください。

2024年の米国株テンバガー候補5選

2024年に大化けが期待される米国株テンバガー候補は、以下の5銘柄。

  1. ヴェロ3D (VLD)
  2. ティルレイ・ブランズ (TLRY)
  3. トランスオーシャン (RIG)
  4. エレクトリカメカニカ(SOLO)
  5. モメンタス(MNTS) アメリカはあらゆる国から巨額資金が流れ込む世界最大の市場であり、革新的な企業がいくつも存在します。

特にITにおいては、技術力・資金力において他国の頭一つ抜けており、世界を一変させるような技術を有する企業も少なくありません。

優良な企業を見極めることが出来れば、株価10倍、20倍…30倍以上を達成することも。

事実、20年にはGLSIが株価+4849%を、21年にはAMCが+3631%を達成しています(詳しくは『米国株 100倍銘柄』を参照)。

そんなロマンあふれる米国株から、選りすぐりの5社を解説していきます。

ヴェロ3D(VLD)

ヴェロ3D(VLD)は、3Dプリンタを製造する企業です。

ヴェロの3Dプリンターは、構造が複雑な金属部品(宇宙・航空・防衛など)でも製造可能。

2021年にニューヨーク証券取引所に上場したばかりの同社は、既に名立たる大企業と提携を結んでいます。

・SpaceX (宇宙関連) ・ホンダ (自動車) ・Honeywell (航空) ・Lam Research (半導体) etc…

特に、宇宙開発事業にも関連のある事業として注目されています。

最近では宇宙関連のニュースを日常的に見るようになり、投資家以外からの注目度も抜群。

イーロンマスクやホリエモンといった著名人も手掛けているビジネスですから、話題に事欠きません。

実はイーロンマスク率いる『SpaceX』のロケットエンジンにも、ヴェロの3Dプリンタの技術が採用されています。

ヴェロの株価は株価は0.33ドル・時価総額6,826万ドルと、まだまだ手を付けやすい小型株と言えます。

宇宙開発事業が更に活発になる前に仕込んでおけば、テンバガーも夢では無いでしょう。

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ティルレイ・ブランズ(TLRY)

ティルレイ・ブランズは、医療用大麻の製造・販売を行う企業です。

バイデン大統領により米国では「大麻合法化に向けた動き」が見られています。

・大麻所持犯罪に対して恩赦を出した ・マリファナ(大麻)の研究法案に正式署名

2022年12月に、38州で医療用大麻の合法化され、19州で嗜好用大麻は合法化されています。

アメリカ以外にも、世界ではカナダ、ウルグアイ、メキシコなど大麻を合法化する国は増えています。

ティルレイ・ブランズの営業益は赤字ですが、売上高は5期連続で続伸。

ティルレイ・ブランズ(TLRY)の業績

日本では未だ大麻規制は厳しいですが、世界的に見るとビジネスチャンスが期待できる分野と言えます。

トランスオーシャン(RIG)

トランスオーシャン(RIG)は、超深海で使用できる掘削機の提供を行う企業。

海底に眠る石油やガスを掘り起こす事業が中心です。

2022年は露ウクライナ戦争を契機に、エネルギー価格の高騰が連日叫ばれました。

その傾向は2023年以降も継続の見通し。

トランスオーシャンの採掘事業は、新たな石油・ガス資源の発見に繋がります。

投資家からの注目度も増していくでしょう。

ちなみに2022年にテンバガーを達成した米国株は、4銘柄中3銘柄がエネルギー関連株。

トランスオーシャンの業績は赤字が続いているものの、赤字幅は徐々に小さくなっています。

ティルレイ・ブランズ(TLRY)の業績

来期には黒字転換の可能性もあるでしょう。

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エレクトラメカニカ・ビークルズ(SOLO)

エレクトラ・メカニカ(SOLO)は、主にカナダ・北米で一人乗りの三輪電気自動車を提供している自動車メーカーです。

一人乗り用の電気自動車「SOLO」、二人乗り用の「Tofino」が主力製品となっています。

EV関連銘柄の記事でも紹介した同社の強みは、バイクと代替される可能性を秘めている個人用EV車の製造に注力している点です。

特に環境意識の高い北米で、都市部の通勤者、商用車や配送業者、シェアモビリティをターゲットとしています。

株価はコチラ↓↓

電気自動車の需要は高まるばかりです。

バイデン大統領は、2030年までに「新車の50%以上を電気自動車にする」と大統領令を出しています。

すでにテスラ、ゼネラルモーターズ、フォードなどの大手自動車メーカーがEV車の開発に投資をしています。

エレクトリカメカニカの強みは、個人用のEV車の製造に注力している点です。

個人用EV車はバイクと代替される可能性を秘めており、通勤や買い物に出かける一般人の多くがターゲットになります。

2022年10月にはアリゾナ州でEV車を販売するライセンスを取得。同年、テレビCMの放映を開始しています。

エレクトラメカニカの売上高は続伸。

2022年第3四半期の売上高は、前期比12倍に増加しています。

モメンタス(MNTS)

モメンタス(MNTS)は、宇宙に人工衛星・物資を輸送する機器を開発している企業です。

モメンタスが手掛ける事業は、宇宙ゴミの撤去サービスです。

ちなみに宇宙ゴミとは、燃料切れになった人工衛星や打ち上げられたロケットなどのこと。

例えば、道路にガソリンが切れた車が放置されたら進路の妨げになり、交通機関に悪影響を与えますよね?

実は宇宙においても、同じような問題が起き始めています。

宇宙開発事業が活発になっている現代において、宇宙ゴミが進路の邪魔になる場合があるのです。

さらに宇宙空間のゴミは地上に降ってくる恐れもあります。

今後の進化発展への妨げとなる可能性は勿論、人類の脅威ともなり得る宇宙ゴミ問題。

そんな厄介な宇宙ゴミ問題に一石を投じるのがモメンタスの事業なのです。

いわば「宇宙におけるレッカーサービス会社」というイメージですね。

モメンタスは米国株の宇宙関連株の中でも、1ドル未満で買えるペニー株です。

今後宇宙関連ビジネスで材料ニュースが出たら、真っ先に注目を集めるかもしれません。

当サイトでは上記5銘柄を米国株を2024年テンバガー候補として紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

とはいえ米国株投資は銘柄を選ぶのと同じくらい、売買タイミングも重要になります。

使われる株価指標は変わりませんが、日本株と米国株とでは意識される株価指標が異なります。

特に米国株はファンダの影響を強く受けやすく、決算ミスが出れば容赦なく売られる場合も…。

日本株の感覚で投資をすると、売買タイミングが難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。

ですが最近では、銘柄選びから売買タイミングまで教えてくれる投資情報サービスが話題を集めています。

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テンバガーを果たす米国株の共通点

過去テンバガーになった米国株には、共通点が3つあります。

  1. 株価が安い銘柄
  2. トレンドにマッチしたテーマ株
  3. ハイテクノロジーなセクター もちろん、その国々・時勢によって評価されるセクター等に若干の違いはあります。

ですが米国株だからと言って、テンバガーになる特別な条件があるわけじゃありません。

実はテンバガーを達成しやすい銘柄の特徴は、米国株も日本株も大した差はないのです。

株価が安い銘柄

テンバガーを達成しやすい条件の一つに、株価が安いことが挙げられます。

実は2019~2021年の間に、単年で株価10倍になった米国株の約半数が、1ドル未満の銘柄です。

いわゆる「ペニー株」というやつですね。

当然ですが株価が高い銘柄よりも、株価が安い銘柄のほうが買いやすいかと思います。

つまり株価が安い銘柄は、資金力に関係なく幅広い層の投資家から買われやすくなるんですね。

多く買われれば、それだけ株価も上がる…単純ですが理にかなっていると思います。

実は日本株でも同じ傾向が見られ、株価500円以下の銘柄がテンバガーになりやすいと言われています。

日本でもアメリカでも、株価が安い=大化けしやすい特徴は変わらないということですね。

【関連記事】 ⇒低位株のおすすめ銘柄2024年最新版【業績好調など10社紹介】

トレンドにマッチしたテーマ株

その年のトレンドにマッチした銘柄も大化けしやすい傾向があります。

22年であればエネルギーに関連したものなど、日本で言うところのテーマ株のような銘柄が買われやすいです。

このようなテーマ株は、個人投資家をはじめ機関投資家など多くの投資家からの資金が流入します。

そのため非常に注目度が高く、買いが買いを呼び結果テンバガーになりやすいのです。

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ハイテクノロジーなセクター

高度で最先端の技術を持つハイテクノロジーなセクターも、テンバガーになりやすいです。

AIサービスを用いたテック企業はもちろん、医療や金融などのセクターも注目されやすいです。

特に昨年は「ChatGPT」の登場により、生成AIに関連したセクターが大いに盛り上がりました。

日本市場でも同様にAI関連銘柄という株式テーマの銘柄が軒並み大化けを果たしています。

時代も国も関係なく我々をワクワクさせてくれる先端技術の魅力には、誰も抗えないということですね。

【関連記事】 ⇒AI関連銘柄の本命株5選

米国株からテンバガーが出やすい理由

米国株からテンバガーが出やすい理由として、よく挙げられているのが下記3点。

  1. 米国株式市場は世界最大規模
  2. 米国のサービスが国際標準になることが多い
  3. 世界でも屈指の株主重視の経営 確かに、市場の規模などが米国株からテンバガーが誕生する結果にも繋がっているのも事実です。

しかし上記理由は“結果”であり、テンバガーが出やすい“要因”とは異なります。

では、米国株からテンバガーが出やすい真の理由とは何か?

それは、アメリカの社会文化が「革新的な企業を生み出しやすい環境」になっているからと考えます。

アメリカは移民の文化

アメリカには、世界中から人々がやってきています。

ヨーロッパ、中国、インド、メキシコ、日本などなど…。

いまや多くの人がアメリカで働き、暮らしています。

移民によってもたらされる新しい技術や知恵は、新技術の発明や開発に役立ちます。

iPhoneを生み出したスティーブ・ジョブズは、シリア人の移民の子どもでした。

またGoogle創業者のサーゲイ・ブリンは、ロシア系ユダヤ人の両親を持ち、6歳の時に米国に移住しています。

2016年に発表された「米国政策国家財団」の報告書によると、

「時価総額10億ドル以上のスタートアップ企業のうち、半分以上(87社中44社)は移民が起業している」というデータが発表されています。

多種多様な文化と文化が混ざり合い、革新的なサービスを生み出す環境。

アメリカの移民文化は、世界的な企業が生まれる根幹となる要素です。

アメリカは競争社会

移民文化によって発展したアメリカは、自由と平等を信条に掲げている国です。

自由と平等…、つまり実力さえあれば誰でもチャンスが得られる競争社会ということを意味します。

実力さえあれば高収入を得られますし、社会的な地位を望むことも可能。

その大きな成功を得るために人が集まり、切磋琢磨する環境がアメリカにはあります。

例えば、ビルゲイツからマイクロソフトCEOを引き継いだ「サティア・ナデラ」はインド出身の実業家。

Googleの最高経営責任者である「サンダー・ピチャイ」もまたインド出身です。

日本でも優秀な技術者や研究者がアメリカに行ってしまうのも、環境が整っているからでしょう。

(自国に留めておけない国力の低さは非常に嘆かわしいことですが…。)

実力主義であるアメリカには、世界中から優秀な人材が集まります。

国連の予想によると、アメリカの人口は、今後も増える見通しが出されています。

これらの理由を知っておくと、一般的に言われている“米国株に期待できる理由”も分かりやすくなります。

なぜ米国株株式市場が世界最大規模になったのか? ⇒米国の優秀な人材が企業価値を向上させた結果、投資家から人気が集中したから

なぜ米国のサービスが国際基準になることが多いのか? ⇒米国が開発する製品や打ち出すサービスが世界に浸透する影響力を持つから

なぜ世界でも屈指の株主重視の経営が行なわれるのか? ⇒株主重視の経営をすることによって投資家から資金を集める⇒設備投資や事業拡大の資金を得て、さらなる企業価値の向上に繋げられるから

歴史を紐解くと、米国は世界中から人が集まる社会文化があるため「革命的な企業・伸びる企業」が誕生しやすい国だと言えます。

テンバガー候補を探す際は、企業の事業内容を見て「これまでの価値観を一変させるサービスになるかどうか」をチェックしておくとよいでしょう。

NHKの「なぜアメリカには人が集まるのだろう?」は、10分の動画で本章の内容を説明しています。

分かりやすいので、一度見てみると良いかもしれません。

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テンバガー候補の米国株の探し方・スクリーニング

未来のテンバガー候補を見つけるために、米国株をスクリーニングして将来有望な企業を絞り込みます。

狙い目なのは利益や売上をグングン伸ばしている成長企業。業績に伴って企業が成長するため、投資先として優秀です。

米国株から成長企業を見つけるスクリーニング条件は以下の通り。

  1. EPS成長率1年変化:20%以上
  2. 四半期ごとのEPS成長率:20%以上
  3. 四半期ごとの売上/収益の成長:20%以上
  4. EPS来年の変化:予測 = 15%以上
  5. 機関の所有権:30%以上
  6. 価格が15ドルを超えている
  7. EPSの成長5年平均:15%以上
  8. 売上成長5年平均:15%以上 現時点での企業価値を表すPERやPBRよりも、未来の企業成長に繋がる項目を重視した条件となっています。

米国株をスクリーニングできる「finviz」というツールであればこれらの条件を入力できます。

テンバガー候補以外にも、高配当銘柄やウォーレンバフェットのような銘柄選びをしたい方は以下記事を参照してください。

⇒米国株のスクリーニング条件と手順

米国株のテンバガー情報を調査するやり方

テンバガーになりそうな米国株を調べたい。

おすすめの調査方法が2つあります。

・MotleyFoolの記事を読む ・Redditで米国株投資家の意見を見る

MotleyFoolは、米国の株式情報をまとめているニュースサイトです。

よく「テンバガーが期待できる銘柄」「購入すべき株」などの記事が寄稿されています。記事で言及される米国株が上がるとは限りませんが、購入候補を探す際には有用でしょう。

Redditは、米国の掲示板サイト。アメリカ版の「5ちゃんねる」のようなものです。

「テンバガーになりそうな銘柄は?」という掲示板では、個人投資家同士でテンバガーに期待している銘柄を教え合っています。

米国株の情報を調べるのに便利なサイトやツールは他記事でもまとめてあります。

・米国株の情報収集に役立つサイト・ツール集

過去にテンバガーを達成した米国株【年度別】

“1年間”という短い期間でテンバガーに至った米国株を、年度別に調査しました。

2022年は4つの米国株がテンバガー達成しています。

(※調査期間:2019年~2022年まで)

年度 上昇率 ティッカー 銘柄名 市場 底値 高値
2022年 15.9倍 ENSV Enservco Corporation NYSE Arca $0.55(2/23) $8.76(3/8)
2022年 15.5倍 HUSA Houston American Energy Corp NYSE Arca $1.07(2/3) $16.61(3/8)
2022年 12.3倍 NINE Nine Energy Service, Inc NYSE $0.91(1/24) $11.2(12/1)
2022年 10.1倍 RYTM Rhythm Pharmaceuticals, Inc. NASDAQ $3.04(5/20) $30.98(9/14)
2021年 36.3倍 AMC AMC ENTERTAINMENT HOLDINGS NYSE $2.00(1/5) $72.62(6/2)
2021年 28.1倍 GME GAMESTOP CORP A NYSE $17.15(1/4) $483.00(1/28)
2021年 21.5倍 SAVA CASSAVA SCIENCES INC NASDAQ $6.78(1/4) $146.16(7/29)
2021年 16.0倍 MMAT META MATERIALS INC NASDAQ $1.36(1/5) $21.76(6/21)
2020年 48.4倍 GLSI GREENWICH LIFESCIENCES INC NASDAQ $3.26(11/4) $158.07(12/9)
2020年 41.8倍 MARA MARATHON DIGITAL HOLDINGS INC NYSE $0.35(3/16) $14.66(12/28)
2020年 17.9倍 OCGN OCUGEN INC NASDAQ $0.17(6/1) $3.05(12/23)
2019年 41.6倍 AXSM AXSOME THERAPEUTICS INC NASDAQ $2.64(1/2) $109.94(12/30)
2019年 15.0倍 PRVB PROVENTION BIO INC NASDAQ $1.52(1/2) $22.82(6/10)
2019年 13.8倍 KOD KODIAK SCIENCES INC NASDAQ $5.86(4/2) $81.00(12/26)

「あれ?2022年内のテンバガー達成の米国株は4銘柄だけ?米国市場には、6,000以上の銘柄が上場してるのに?」と思う人もいるかもしれません。

実はOTC取引(店頭での直接売買)も含めると、2022年にテンバガーを達成した米国株は97銘柄です。

今回は、日本からでも購入できる米国株に絞ってデータを調査しました。

では、テンバガーを達成した米国株は、何をきっかけに高騰したのか。

各年の米国株式市場の状況を踏まえて確認していきましょう。

↓クリックで開閉できます↓

2022年の米国株テンバガー| 年度 | 上昇率 | ティッカー | 銘柄名 | 市場 | 底値 | 高値 | |—|—|—|—|—|—|—| | 2022年 | 15.9倍 | ENSV | Enservco Corporation | NYSE Arca | $0.55(2/23) | $8.76(3/8) | | 2022年 | 15.5倍 | HUSA | Houston American Energy Corp | NYSE Arca | $1.07(2/3) | $16.61(3/8) | | 2022年 | 12.3倍 | NINE | Nine Energy Service, Inc | NYSE | $0.91(1/24) | $11.2(12/1) | | 2022年 | 10.1倍 | RYTM | Rhythm Pharmaceuticals, Inc. | NASDAQ | $3.04(5/20) | $30.98(9/14) |

2022年は弱気な相場で始まりました。

その要因は、原油量の縮小に伴うエネルギー価格の高騰・サプライチェーンの混乱の長期化に伴うインフレ・利上げの金融政策です。

そんな相場状況の中、特に上昇したのは「エネルギー関連株」。

ENSV、HUSA、NINEの3銘柄は、エネルギー関連事業を行う会社です。 (RYTMはバイオ企業)

露ウクライナ戦争で原料価格の高騰の影響を受けて、石油や天然ガスを取り扱う企業に投資家の目線は向けられました。

2021年の米国株テンバガー| 年度 | 上昇率 | ティッカー | 銘柄名 | 市場 | 底値 | 高値 | |—|—|—|—|—|—|—| | 2021年 | 36.3倍 | AMC | AMC ENTERTAINMENT HOLDINGS | NYSE | $2.00(1/5) | $72.62(6/2) | | 2021年 | 28.1倍 | GME | GAMESTOP CORP A | NYSE | $17.15(1/4) | $483.00(1/28) | | 2021年 | 21.5倍 | SAVA | CASSAVA SCIENCES INC | NASDAQ | $6.78(1/4) | $146.16(7/29) | | 2021年 | 16.0倍 | MMAT | META MATERIALS INC | NASDAQ | $1.36(1/5) | $21.76(6/21) |

2021年は、2020年に発生した新型コロナに対する積極的な財政出動や金融緩和策に加え、ワクチン普及に伴い景気も回復し、株価は堅調に推移しました。

さらに雇用環境の改善を背景に消費が回復、ワクチン接種による重症化リスクの低減の期待などから、新型コロナで冷え込んだ景気が回復した1年でした。

2021年、最も高い上昇率だったAMCは米国の演劇事業の持ち株会社で主に映画事業を行っています。

大規模な財政出動や金融緩和策が行われたことで、市場にお金があふれ、投資家のリスク資産の許容度が回復したと言われています。

その結果、金融機関や個人投資家の間でミーム株取引が再び活性化することとなりました。

ミーム株とは、企業の業績などは関係なくSNSなどで大きく注目が集まることで投資家が一斉にその株を買い、短期間で急激に株価が上昇する銘柄のことをいいます。

このAMCやGMEもミーム株といわれています。

2020年の米国株テンバガー| 年度 | 上昇率 | ティッカー | 銘柄名 | 市場 | 底値 | 高値 | |—|—|—|—|—|—|—| | 2020年 | 48.4倍 | GLSI | GREENWICH LIFESCIENCES INC | NASDAQ | $3.26(11/4) | $158.07(12/9) | | 2020年 | 41.8倍 | MARA | MARATHON DIGITAL HOLDINGS INC | NYSE | $0.35(3/16) | $14.66(12/28) | | 2020年 | 17.9倍 | OCGN | OCUGEN INC | NASDAQ | $0.17(6/1) | $3.05(12/23) |

2020年は新型コロナウィルスが発生した年で、2月から3月にかけて株価は大暴落しましたが、積極的な財政出動や金融緩和が行われ、上昇基調に復帰しました。

2020年単体でのテンバガーは3社だけですが、2020年から2021年にかけてはNYダウは過去最高値を更新する市場環境に伴い、他にも15社以上のテンバガーが出た年でもあります。

また2020年に最も高い上昇率だったGREENWICH LIFESCIENCESは、米国のバイオ製薬会社で主に乳がん手術後の再発防止のための免疫療法の開発を行っています。

2020年12月9日、同社が開発している乳がん術後再発予防としての免疫療法「GP2」の第2b相臨床試験での5年間に及ぶデータで、以前に手術を受けた患者の乳がんの再発が0であったことを発表しました。

それに伴い株価は急上昇。

前日の終値から比べ3000%超も上昇し、GREENWICH LIFESCIENCESはテンバガーとなりました。

2019年の米国株テンバガー| 年度 | 上昇率 | ティッカー | 銘柄名 | 市場 | 底値 | 高値 | |—|—|—|—|—|—|—| | 2019年 | 41.6倍 | AXSM | AXSOME THERAPEUTICS INC | NASDAQ | $2.64(1/2) | $109.94(12/30) | | 2019年 | 15.0倍 | PRVB | PROVENTION BIO INC | NASDAQ | $1.52(1/2) | $22.82(6/10) | | 2019年 | 13.8倍 | KOD | KODIAK SCIENCES INC | NASDAQ | $5.86(4/2) | $81.00(12/26) | | 2019年 | 9.7倍 | ISEE | IVERIC BIO INC | NASDAQ | $0.92(10/25) | $8.97(12/31) | | 2019年 | 9.3倍 | EVER | EVERQUOTE INC A | NASDAQ | $4.13(1/2) | $38.43(12/4) | | 2019年 | 8.2倍 | DRRX | DURECT CORP | NASDAQ | $0.48(1/2) | $3.94(12/31) |

2019年は米国のみならず、世界の株式市場で堅調な展開となった1年です。

特に米国では、FRBが利下げを行ったことと、日中通商交渉の進展期待が高まったことで上昇基調となり、NYダウは過去最高値を更新、テンバガーも出やすい1年だったようです。

また2019年、最も高い上昇率だったAXSOME THERAPEUTICS INCは、米国のバイオ医薬品企業です。

この年AXSOME THERAPEUTICS INCの科学者は、咳止めシロップの有効成分と特許切れで人気のある抗うつ薬を組み合わせることでより効率的に脳に到達するうつ病の新薬を発見し、テンバガーとなりました。

■【マメ知識】歴史上、最も上昇した米国株はマイクロソフトの3,000倍

長い米国株の歴史の中では、古くはウォルト・ディズニーやコカ・コーラ、エクソンモービル、最近ではAmazonやApple、ネットフリックスなど、その株価を何十倍、何百倍にも高騰した銘柄が数多くあります。

その中でも約3,000倍以上と驚異的な株価上昇を見せた銘柄が「マイクロソフト(MSFT)」です。

1986年3月13日のIPO時、0.1ドルだった株価は、近年クラウドサービスの本格化やWindowsやOfficeなどのサブスクリプション化に成功。2021年4月時点でマイクロソフトの株価は315ドルと、実に3,000倍以上の上昇となっています。

今回は米国株のテンバガーを紹介しましたが、日本株からもテンバガーは数多く出ています。

日本株「テンバガー候補 2024」の記事もよろしければどうぞ。

【参考】2022年 注目の米国株

米国株投資家、米国のアナリストが2022年に注目していた銘柄の一覧です。

↓クリックで開閉できます↓

米国株の第一人者「じっちゃま」の注目株じっちゃまは「テンバガーを買うにはいい決算を出し続ける銘柄を早い段階から見極めることが必要」と説いています。

2021年12月期決算シーズンにおいて、じっちゃまの中でとりわけ印象に残る決算結果を出したとされる企業をテンバガー候補として紹介します。

①DOXIMITY INC (DOCS)

DOXIMITY INC (DOCS)引用元:DOXIMITY INC (DOCS)

株価:50ドル(2022年4月15日時点) 時価総額:96億ドル 業種:ITサービス テーマ:遠隔医療 ヘルスケア

DOXIMITYは遠隔医療向けコミュニケーション・アプリの会社で、医療従事者向けのSNSプラットフォームDoximityを提供しています。

米国の医師の約80%が利用しており、全米50州で約180万人の医師がメンバーになっています。

注目ポイントは、このビジネスモデルで、Doximityを医師には無料で利用させる一方、SNS内のデータをビジネスに活用する製薬会社やヘルスケアシステム会社からはお金を取って運営しているところです。

2022年度の売上高は予想2.78億ドルに対して新業績予想で2.97億~3億ドルが提示されました。

②UPSTART HOLDINGS INC (UPST)

株価:82ドル(2022年4月15日時点) 時価総額:69億ドル 業種:ITサービス テーマ:AI、フィンテック

UPSTART HOLDINGSは米国の融資プラットフォームプロバイダです。

注目ポイントは、同社のプラットフォームは人口知能(AI)を活用しており、銀行及び融資提供者のリスクとコストを削減しながら、消費者により高い承認率と低い金利。

完全に自動化された効率的なプロセスでローン商品の提供を可能としていることです。

2021年の売上高は予想6.01億ドルに対して新業績予想で7.5億ドルが提示されました。

③DLOCAL LTD (DLO)

DLOCAL LTD (DLO)引用元:DLOCAL LTD (DLO)

株価:27ドル(2022年4月15日時点) 時価総額:80億ドル 業種:ITサービス テーマ:電子決済

DLOCALはクラウドベースの決済サービスプラットフォームを開発、提供するフィンテック企業です。

国境を超えた取引や地域間での取引に対応し、世界で330の企業が顧客となっています。

2020年の決算総額は20憶ドル、過去5年間の決済総額の成長率は年率+97%でした。

注目ポイントは、主な顧客としてAmazon、Spotify、Microsoftなどの著名な企業を抱えていることと、このプラットフォームを利用すれば一つのAPI、一つの契約であらゆる決済に対応できることです。

ブラジル、メキシコ、アルゼンチンなどの新興国をはじめとした29ヵ国で国際、国内決済が行えます。

2021年第二四半期決算は、売上高が予想4,070万ドルに対して5,900万ドル、売上成長率が前年同期比+186.4%でした。

以上、じっちゃま(広瀬隆雄)が考える2022年の大化け期待米国株でした。

じっちゃまは、アメリカの証券会社で15年勤めあげたのち、自身でヘッジファンドを立ち上げた経験もある投資家です。

米国株インフルエンサーとして名を馳せていますが、投資家の中には「じっちゃまの予想は当たらない」という評判もチラホラ…。

じっちゃまが当たらないという評判を検証した記事はコチラ↓↓

じっちゃまの銘柄予測は当たらないのか調査してみた

WAT(米国株投資ちゃんねる)の注目株米国株に投資する兼業サラリーマンのWATは、2022年の米国株テンバガー候補として「医療、大麻関連、EV、仮想通貨」などの注目テーマから銘柄をピックアップしています。

①OBSEVA SA (OBSV)

OBSEVA SA (OBSV)引用元:OBSEVA SA (OBSV)

株価:1.3ドル(2022年4月15日時点) 時価総額:1,1億ドル 業種:医薬品 テーマ:バイオ

OBSEVAはスイスのバイオ医薬品ベンチャー企業で、子宮筋腫、子宮内膜症、早産に焦点をあてた治療薬の開発を行っており、日本のキッセイ薬品とも提携をしています。

注目ポイントは、OBSEVAは患者が多いがまだまだ医療の手が届いていない産婦人科の領域をターゲットとしていて、そのマーケット規模も非常に大きいところです。

子宮内膜症と子宮筋腫だけで米国の医療コストが年間560億ドルになり、早産でも2015年には世界で約100万人の赤ちゃんが早産で亡くなるなど、この分野での治療薬が承認されて普及すると、世界に与える影響が大きいとしています。

臨床試験次第では、十分にテンバガーを狙えるでしょう。

②SUNDIAL GROWERS INC (SNDL)

SUNDIAL GROWERS INC (SNDL)引用元:SUNDIAL GROWERS INC (SNDL)

株価:0.5ドル(2022年4月15日時点) 時価総額:12億ドル 業種:医薬品 テーマ:バイオ 医療用大麻

Sundial Growersは医療向け及び成人用市場向けの大麻の生産、流通、販売を行うカナダの大麻事業会社です。

注目ポイントは、現在米国では急速に大麻の合法化が進んでおり、今後の市場拡大によっては大きく株価が上がることが期待できる点です。

SNDLは注目テーマということで大きく盛り上がりをみせましたが、現在は1ドルを切っています。

米国内では大麻の合法化が進んでおり、現在38州で医療用大麻、18州とワシントンDCで嗜好用大麻が合法化されています。

大麻やマリファナの市場調査を行うBDSAによると、米国内の大麻市場は昨年250憶ドル(約3兆1,200億円)と2020年から40%増と大幅な増加となっています。

年々合法化が進み市場規模も拡大しているため、ここからの全面禁止はないであろうという予測のもと「ここまで底を打っている株価はあとは上昇しかないという発想で買ってみるのもおもしろい」という銘柄としてあげています。

③ELECTRAMECCANICA VEHICLES CORP (SOLO)

ELECTRAMECCANICA VEHICLES CORP (SOLO)引用元:ELECTRAMECCANICA VEHICLES CORP (SOLO)

株価:1.9ドル(2022年4月15日時点) 時価総額:2.3億ドル 業種:製造 テーマ:電気自動車(EV)

ELECTRAMECCANICA VEHICLESはカナダの電気自動車(EV)メーカーです。

注目ポイントは、電気自動車(EV)の一人乗り、低価格であるという点を差別化ポイントとしているところです。

5年間のランニングコストをテスラの電気自動車と比較をしていて、そのコストはテスラの半分以下となっています。

株価は現在伸び悩んでいますが、バイデン大統領が電気自動車(EV)にかなり力を入れていることもあり、大きく伸びる余地があるという点では注目の銘柄としています。

④BITFARMS LTD/CANADA (BITF)

BITFARMS LTD/CANADA (BITF)

引用元:BITFARMS LTD/CANADA (BITF)

株価:3.1ドル(2022年4月15日時点) 時価総額:6.3億ドル 業種:金融 テーマ:仮想通貨

BITFARMSは、北米最大級の暗号化採掘事業を所有、運営している会社です。

注目ポイントは、以前まで圧倒的なシェアを誇っていた中国の仮想通貨のマイニングが禁止となったことで、マイニングビジネスが盛り上がりを見せているところです。

またこれらのマイニング事業を行う会社の株価は、ビットコインの価格と連動しており、過去にもビットコインが4倍になった時点でここの株価も12倍をつけました。

さらに2022年には大きく採掘用の設備にも投資をし、他大手採掘会社と遜色ない採掘スペックとなる予定です。

採掘スペックに比べ時価総額が安いことでも割安感があるとして、候補銘柄としています。

米国アナリストが選ぶ注目株米国では投資・経済アナリストの意見が市場に強い影響を及ぼします。

アナリストの買い判断や売り判断を見て、銘柄を売買する投資家も少なくありません。

2022年6月に「Kiplinger」で発表されたレポートでは、2022年後半にハイリターンを狙える小型株を12銘柄紹介しています。

ティッカー 銘柄名 時価総額 株価 アナリスト判断 参考
RCKT ロケット・ファーマシューティカルズ 8.5億ドル $13.03 強い買い(スコア1.17) 企業データ
HCAT ヘルス・カタリスト 8.4億ドル $15.52 強い買い(スコア1.27) 企業データ
TENB テナブル・ホールディングス 51億ドル $46.71 強い買い(スコア1.29) 企業データ
COUR コーセラ 21億ドル $14.79 強い買い(スコア1.33) 企業データ
KRTX カルナ・セラピューティクス 37億ドル $124.98 強い買い(スコア1.35) 企業データ
NOVA サンノヴァ・エナジー・インターナショナル 20億ドル $17.72 強い買い(スコア1.39) 企業データ
AXSM アクサム・セラピューティクス 14億ドル $36.49 強い買い(スコア1.40) 企業データ
VRNS バロニス・システム 33億ドル $30.61 強い買い(スコア1.45) 企業データ
GTLS チャート・インダストリーズ 58億ドル $160.05 強い買い(スコア1.47) 企業データ
ARVN アルビナス 24億ドル $43.64 強い買い(スコア1.50) 企業データ
FATE フェイト・セラピューティクス 24億ドル $24.88 買い(スコア1.52) 企業データ
GBT グローバル・ブラッド・セラピューティクス 21億ドル $32.28 買い(スコア1.64) 企業データ

アナリストスコア・・・1に近づくほど強い買い判断。5に近づくほど強い売り判断。

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成長株(グロース株)の見つけ方やおすすめスクリーニング条件

株式投資には、様々なスタイルがあります。中でも代表的な手法が、「成長株投資(グロース株投資)」と「割安株投資(バリュー株投資)」です。 成長株投資とは、将来的な成長が見込める企業の株式に投資するスタイル。売上や利益が急激に増加する企業への投資は、株価上昇による大きなリターンを狙えます。 一方、割安株投資とは、現在の株価が企業価値に比べて割安な株式に投資するスタイルです。株価が本来の価値まで回復することで、利益を得ることを目指します。 この記事では、成長株投資に焦点を当て、成長株の見つけ方やスクリーニング条件などを詳しく解説。成長株投資に興味のある人は、ぜひ参考にしてください。 成長株とは? 株式投資の世界で頻繁に耳にする「成長株」は、将来的な成長が見込める企業の株式のことを指します。 例えば、IT業界の革新的サービスを展開する企業や、世界シェアを拡大する製造業の企業など。これらは、画期的な技術やサービスで市場を席巻し、高い成長率を記録している、まさに成長株の代表例と言えるでしょう。 成長株の魅力は株価の上昇。企業の業績が拡大すれば、それに伴って株価も上昇する可能性が高まります。 成長株の例|2012~2021のエムスリー(2413) つまり、成長株に投資することで、株価上昇の恩恵を受け、大きな利益を得られる可能性があるのです。 しかし、成長株は常に成長を続けるわけではありません。市場環境の変化や競合の出現など、様々な要因によって成長が鈍化したり、業績が悪化したりする可能性も。 そのため、成長株への投資は、ハイリスク・ハイリターンであることを理解しておく必要があります。 成長株になる条件 一口に成長株と言っても、様々な企業が存在しますが、多くの成長株には共通する特徴があります。一般的な成長株の特徴を挙げてみましょう。 高い成長率 売上高や利益が右肩上がりに伸びている企業は、成長株の筆頭候補です。過去の実績だけでなく、今後も高い成長率を維持できるか重要になります。 成長率を見る際は、売上高だけでなく、営業利益や純利益といった収益性も確認するようにしましょう。 将来性 革新的な技術やサービスを持つ、あるいは社会的課題を解決できる企業は、将来的な市場の拡大が見込め、成長株の候補となります。 足元であれば、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)といった最新技術を活用したビジネスを展開する企業や、世界的な人口増加や高齢化といった社会構造の変化に対応したサービスを提供する企業などが挙げられます。 収益性 高い利益率を維持し、安定した収益を確保できる企業も成長株の条件の一つ。 収益性が高い企業は、競争が激化したり、景気が悪化した場合でも、安定した業績を維持できる可能性が高いためです。 収益性を測る指標としては、売上高営業利益率やROE(自己資本利益率)などがあります。 競争優位性 他社にはない独自の強みを持ち、競争に打ち勝てる企業も成長株として注目されます。独自の技術やブランド力、優れた経営戦略など、競争優位性を築く要素は様々です。 競争優位性が高い企業は、市場シェアを拡大し、長期に渡って成長を続ける可能性が高まります。 健全な財務状況 負債が少なく、財務基盤が安定していることも成長株の重要な条件です。財務状況が健全な企業は、事業拡大の投資や、不況時の事業継続に必要な資金を調達しやすいでしょう。 ただし、成長を優先させるには、借入による資金調達も必要。成長株投資においては、単純に無借金が良いと考えるのではなく、一定程度の健全性が保たれていることが重要です。 これらの条件を満たす企業は、成長株として投資家の注目を集め、株価が上昇する傾向がありますが、全てを100%同時に満たす企業はありません。 企業の特性を踏まえ、優先するべき項目を、取捨選択していくことが成長株投資での成功には必要です。 成長株に投資する注意点 成長株への投資は、大きなリターンが期待できる一方、注意すべき点もいくつかあります。 株式投資は自己責任の世界。リスクを正しく理解した上で、慎重に投資判断を行うようにしましょう。 株価変動リスク 成長株は、将来の期待を反映して株価が上昇する傾向があります。 そのため、業績が悪化、市場環境が変化したりして期待が失望に変わると、株価が大きく下落するリスクがあるでしょう。 例えば、ある成長株が将来有望な新製品を開発中というニュースで株価が急騰したとします。 しかし、その製品の開発が遅延したり、競合他社が類似製品を発売したりした場合、期待が失望となり株価が急落する可能性が考えられるでしょう。 バリュエーションリスク 成長株は、将来の成長期待からPER(株価収益率)などの指標が高くなる傾向がありますが、成長が期待通りに進まなかった場合、指標が低い銘柄と比較して大きく株価が下落するリスクがあります。 PERは、株価が1株当たり利益の何倍になっているかを示す指標。成長株は将来の利益成長を見込んで株価が上昇しやすいため、PERが高くなる傾向があります。 しかし、実際の利益成長が市場の期待を下回ると、PERが適正水準に調整される過程で株価が下落する可能性があります。 競争激化リスク 成長市場には、多くの企業が参入してきますが、競争が激化することで、企業の業績が悪化するリスクがあるでしょう。 例えば、近年ではAI関連の市場が急成長しており、多くの企業が参入しています。 しかし、競争の激化により、価格競争が起こったり、顧客獲得が難しくなったりして、企業の収益が圧迫される可能性も考えられるでしょう。 情報収集の必要性 成長株は新しい技術やサービスを開発、事業を拡大したりと、常に変化を続ける企業。そのため、企業の最新情報や業界動向を把握することで、投資判断の精度を高められます。 決算短信や有価証券報告書などの財務情報だけでなく、ニュース記事やアナリストレポートなども参考にしましょう。 加えて、成長株投資を行う際には、利益確定と損切りのルールを設定することが重要。 通常は株価が〇%上昇したら売却、〇%下落したら売却といったルールが設定されますが、成長株投資の場合には、成長スピードが減速したら売却するといった考え方も必要です。 例えば、売上高のように自分が重視する指標を決め、その成長率が減速したら売却するといったルールを持っておくと、大きな損失を被るリスクを軽減できる可能性があります。 おすすめのスクリーニング条件 成長株を見つけるためには、様々な指標を参考にしながらスクリーニングを行うことが有効です。数ある指標の中から、成長株探しに役立つものをピックアップしてご紹介します。 売上高成長率:過去3年間の売上高成長率が年平均10%以上 企業の成長性を測る上で、売上高成長率は最も基本的な指標の一つです。過去3年間の売上高成長率が年平均10%以上であれば、高い成長を続けていると言えるでしょう。 ただし、一時的な要因で売上高が急増している場合は注意が必要です。持続的な成長が見込めるのか、売上高の推移を詳しく分析することが重要でしょう。 営業利益率:10%以上 営業利益率は、本業の収益性を示す指標です。10%以上であれば、効率的に利益を上げていると言えます。 高い営業利益率を維持している企業は、競争優位性が高く、収益基盤が安定している可能性があるかと。 ROE(自己資本利益率):15%以上 ROEは「株主から預かった資金を効率的に活用して利益を上げているか」を示す指標です。15%以上であれば、高い収益性を誇る優良企業と言えるでしょう。 時価総額:500億円以下 時価総額は、発行済み株式数に株価を掛けたものです。500億円以下の企業は、中小型株に分類されます。 中小型株は、大企業に比べて成長の余地が大きく、株価が上昇する可能性も高いため、成長株投資の対象として注目。 これらの条件に加え、企業の事業内容や競争環境、経営陣なども考慮することで、精度の高いスクリーニングを行えるでしょう。 例えば、上記スクリーニング条件を満たしたうえで、情報や通信などの成長する業種の中で、さらに絞り込むといった使い方が有効です。 成長株を見つけるポイント 成長株を見つけるには、市場トレンドや個々の企業状況を深く理解することが重要です。情報収集を怠らず分析力を磨くことで、有望な成長株を発掘できる可能性が高まります。 ここでは、成長株を見つけるためのポイントを紹介します。 成長業種を選択する 社会変化や技術革新は、常に新たな成長業種を生み出します。 近年ではAIやIoT、あるいは再生可能エネルギーや宇宙開発などの分野が注目されていますが、全ての業種に成長株が存在するわけではありません。 実際に過去のパフォーマンスを見ても、成長株が生まれやすい業種と生まれにくい業種があります。 成長する業種の企業を選ぶことが、成長株投資ではとても重要な要素です。 参入障壁の高さ 参入障壁が高い業界は競争が激化しにくく、企業が安定的に収益を上げやすい傾向があります。 一方、参入障壁の低い業種では中小企業が当初は調子良く事業を拡大しても、一定程度の時期から大手企業が参入してくることで、成長が阻まれることがあります。 専門家の意見を参考にする 証券会社や投資信託のファンドマネージャーなど、投資専門家の意見を参考にすることも有効です。 特に有効な方法として、成績の良い小型株ファンドの組み入れ銘柄を調べる方法があります。 小型株ファンドのファンドマネジャーは、日々、成長が期待される小型株を調査・分析し、その結果に基づいて投資を行います。 そのため、組み入れ銘柄には、ファンドマネージャーが厳選した成長株候補が含まれている可能性が高いです。 成長株の見つけ方【実践編】 成長株を見つけるためのポイントを踏まえ、ここからは具体的な実践方法を見ていきましょう。 スクリーニング 決算説明書から企業の今後を精査 選定銘柄の詳細を調査 スクリーニング まずはスクリーニングを行なって、成長株の候補になる企業を絞り込みをします。 国内には3700以上の企業が上場しており、一つひとつ企業を見ていくのでは時間がかかり過ぎてしまいます。特定の条件で銘柄を絞り込めるツールがあるので、そちらを使用するのがおすすめです。 今回は「成長株の特徴」で条件の絞り込みができるバフェット・コードという無料ツールを使用します。「FISCOのスクリーニングツール」でも絞り込みは可能なので、お好みの方でやってみてください。 バフェット・コードで抽出条件を以下のように設定します。 売上高成長率(前々期→前期):10%以上 売上高成長率(FY2→前々期):10%以上 売上高成長率(FY3→FY2):10%以上 純利成長率(前々期→前期):10%以上 純利成長率(FY2→前々期):10%以上 純利成長率(FY3→FY2):10%以上 時価総額:500億円以下 ROE:15%以上 自己資本比率:40%以上 優先して表示する市場:マザーズ、JASDAQ バフェット・コード 「検索」をクリックすると、条件に当てはまる銘柄が表示されます。今回の条件だと1件のみ該当しました(2021年10月19日調べ)。 バフェット・コード 10~20銘柄程度を抽出できるようにしておくと選択肢が広がるので、増収増益の%を適宜調節して、検討できるだけの数を出しておくと良いでしょう。 「会社名」をクリックすると、その企業の詳細なデータを確認できます。 バフェット・コード スクリーニングをかけた銘柄の中から、成長率が高いものや、時価総額が低めの銘柄をピックアップしておきます。 決算説明書から企業の今後を精査 次に、ピックアップした銘柄をより詳しく知るために、企業の「IR情報」から「最新の決算説明資料」を読み込みます。 決算説明資料は企業の今後の展望が期ごとに記されているため、数字だけが並んでいる決算短信と異なり、企業の未来を知ることができる資料です。 決算説明資料-リックソフト(4429) 決算説明資料では、来期の業績予想と、今後の事業展開の項はきちんと読み込むようにしましょう。 選定銘柄の詳細を調査 最後に個別銘柄について調べられるだけの情報を集めて、投資判断を行います。 競合他社に比べて優位性はあるか 社長の経営手腕は優秀か 市場規模は拡大しそうか ありとあらゆる情報を集めて、「コレだ!」と思う成長株を導き出します。 なお、投資を続けていくうちに、自分なりに重要視するポイントが変わってくるかと。そういう時は、スクリーニングの条件を変えて探すようにしてください。 成長株を見つけられるサイトやツール 株式投資は情報戦の側面もあり、素早く効率的に情報収集できた方が有利ですので、成長株を効率的に見つけられるサイトやツールを紹介します。 スクリーニングソフト 成長株を発掘する際に便利なツールが、スクリーニングソフトです。様々な条件を設定して、希望に合う銘柄を絞り込めます。 FISCO my株 株map.com サイト 個別企業の業績やニュース、国内外の市場動向レポートなどの情報を発信しているサイトです。見やすさや調べやすさなど、自分に合ったものを利用するとよいでしょう。 Yahoo!ファイナンス みんかぶ 株探 成長株に投資する時のコツ 成長株への投資を成功させるために、覚えておいた方がいいコツを5つ紹介します。 投資計画 分散投資 適宜利確 メディアの紹介銘柄は無視 投資信託もアリ 投資計画 成長株に投資をするときは、投資計画を立てておきましょう。 投資期間の目安 利確、損切りのライン 業績の進捗をチェックする基準 投資期間を定めておけば、価格が下落したとしても狼狽えずに済みます。利確ライン、損切りのラインもあらかじめ決まっていれば、あとはその計画通りに投資を進めるだけです。 損切りするのは心苦しいですが、自分の思った以上に企業の成長が遅い場合は損切りも検討しましょう。無駄に株を保有し続けて資金効率を悪くするよりもマシだと考えて、前向きな損切りができると良いですね。 成長株の投資期間の目安は人によって、銘柄によって様々ですが、3年間をひと区切りとする投資家が多いです。もちろん、事業の成長性に期待できる場合は10年以上を目安に投資しても問題はありません。 分散投資 成長株に投資するときは、分散投資をしておくことをオススメします。分散投資をしておけば、他の銘柄が思うように成長しなかったとしても、一つの銘柄で他の損失を帳消しにできる可能性が高くなるからです。 リスクを分散させつつ、成長する期待値の高い銘柄に投資できれば、最終的なリターンをプラスにすることができるでしょう。株価が低い「ボロ株」から奇跡の成長を遂げる銘柄もあるので、選択肢に入れてみるのも良いかと。 適宜利確 成長株の中にはずっと株価が上昇していく銘柄もあれば、急激に株価が騰がって急落する銘柄もあります。2013年のガンホーは良い例です。 チャートの天井で売り抜けることを狙うと、売買のタイミングを逃してしまうことがあります。株価がじわじわと上昇してきたら、ある程度利確をして、収支をプラスにできるだけのリターンを確保しておきましょう。 リターンを確保したら、また次の成長株を探せば良いのです。 メディアの紹介銘柄は無視 成長株投資は人気なので、雑誌やYoutubeでよく特集が組まれます。特集で組まれた銘柄はその時点で多くの注目を集めるので、投資するかどうかは慎重に考えましょう。 ひとたび注目を集めると、その企業の潜在的な価値に気が付く人が増え、市場に参入してくる投資家は多くなることが予想されます。 時価総額が低い銘柄に至っては、「仕手株」として狙われることもあり、企業に対して適正な評価がされなくなる可能性も。 個人メディアならともかく、大手株雑誌や、投資系Youtuberが特定の銘柄について発言したものは手を出さない方が無難です。 投資信託もアリ 資産運用会社の中には「成長株ファンド」と称して、成長株で固めた投資信託商品を販売しているところもあります。 いずれの商品も5年間で約1.5倍~2.5倍になっており、投資に時間をかけたくない方は候補として考えてみても良いかもしれません。 まとめ 成長株とは、将来的な成長が見込める企業の株式のことです。高い成長率や将来性、収益性、競争優位性などが、成長株の条件として挙げられます。 成長株に投資する際は、株価変動リスクやバリュエーションリスク、競争激化リスクなどに注意が必要です。最新の情報を収集し、企業状況を把握しておく事も重要でしょう。 また、損失を限定するために、損切ルールを設定することも大切です。 成長株を見つけるためのコツには、成長業種を見極めることや参入障壁を調べること、専門家の意見を参考にする事などが挙げられます。 実際に成長株を見つけるには、スクリーニングソフトや投資情報サイトを利用すると便利でしょう。 成長株投資は、大きなリターンが期待できる一方、リスクも伴います。この記事で紹介したポイントを踏まえ、情報収集や分析を行い、投資判断を行うようにしましょう。