キャシーウッドの銘柄選定に学ぶ「将来有望株」の見つけ方

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キャシーウッドが選ぶ銘柄から「将来有望な銘柄の見つけ方」を浮き彫りに。ARKKの最新の投資実績や、キャシーウッドの経歴に至るまでを徹底調査しました。

  1. キャシーウッドの銘柄選定に学ぶ「将来有望株」の見つけ方 キャシーウッドは「女性版ウォーレンバフェット」「成長株の女王」などの異名を持つ米女性投資家です。

2022年現在、“世界で最も注目を集めている投資家”と言っても過言ではありません。

キャシーウッドが選んだ銘柄で構成されるアークイノベーションETF(ARKK)は「1年間で株価2倍超」というパフォーマンスを発揮。

「キャシーウッドが投資する銘柄を選べば儲かる」という言説が広がるまでになりました。

そこでキャシーウッドが現在保有している最新銘柄の情報をチェック。キャシーウッドの銘柄選定方法や評判、これまでの彼女の経歴から将来有望な銘柄を見つける方法を学びます。

  1. キャシーウッドの銘柄一覧

キャシーウッドは自身が代表を務める投資ファンド「ARKインベスト・マネジメント社」にて資産運用を行なっています。

ARKインベストメントマネジメント社が提供する旗艦ファンド「アークイノベーションETF(ARKK)」の構成上位10銘柄は以下の通り。

コード 銘柄名 2022年5月の保有株数(万) 2022年5月の保有比率 2022年3月の保有株数(万) 2022年3月の保有比率 保有株数増減率
TSLA TESLA INC 99 9.72% 109 9.75% -9.17%
ZM ZOOM VIDEO COMMUNICATIONS-A 789 8.21% 639 6.19% 23.47%
ROKU ROKU INC 741 7.62% 623 6.45% 18.94%
EXAS EXACT SCIENCES CORP 972 5.84% 845 4.89% 15.03%
SQ BLOCK INC 557 5.76% 508 5.70% 9.65%
TDOC TELADOC HEALTH INC 1,244 4.54% 1,114 6.64% 11.67%
COIN COINBASE GLOBAL INC -CLASS A 483 4.32% 427 6.70% 13.11%
TWLO TWILIO INC – A 342 4.09% 311 4.24% 9.97%
PATH UIPATH INC – CLASS A 2,084 4.00% 1,757 3.14% 18.61%
CRSP CRISPR THERAPEUTICS AG 679 3.94% 626 3.25% 8.47%

(※データは2022年5月時点のもの)

アークイノベーションETF(ARKK)は、今までの産業構造や生活スタイルを根底から一変させる技「破壊的イノベーション」をもたらす企業を中心に構成されています。

保有比率最上位のTESLAはエネルギー資源の概念を覆すEVを製造する企業。ZOOMはコロナウイルスをきっかけに“リモートワーク”という人々の生活スタイルを劇的に浸透させた企業です。

ほかにもゲノム解析でガンの早期発見を行う研究をしているEXACT SCIENCES CORP、仮想通貨取引所を運営するCOINBASE GLOBAL INCなどこれから先の未来に革新的な技術やサービスを提供する会社が選んでいることが分かります。

キャシーウッドは2022年3月から5月にかけてARKKの構成銘柄をリバランスしています。

テスラの保有割合が減った分、ほかの9銘柄は全て買い増し。その中でも大きく保有比率を高めたのは3銘柄。

▼キャシーウッドが買い増した銘柄TOP3(2022年3月~5月) ・ZOOM VIDEO COMMUNICATIONS(ZM) +23.47% ・ROKU INC(ROKU) +18.94% ・UIPATH INC(PATH) +18.61%

・ZOOM VIDEO COMMUNICATIONS(ZM)

ZOOM VIDEO COMMUNICATIONS(ZM)はWEB会議サービスの「Zoom」を提供する企業です。

ZOOM VIDEO COMMUNICATIONS(ZM)のチャート

キャシーウッドはそれぞれの銘柄を買い増しした理由を明かしていませんが、Web会議システムの雄であるZOOMの地位は盤石なものがあるでしょう。

WEB会議システム以外にも、企業向けのクラウド電話サービス「ZooM Phone」などのプロダクトは成長の余地があります。

・ROKU INC(ROKU)

ROKU INC(ROKU)はメディアストリーミング端末を販売している企業です。

日本で言う「Amazon Fire TVスティックのアメリカ版」とすると分かりやすいかもしれません。

ROKU INC(ROKU)のチャート

ROKUはアメリカで“最も熱いストリーミングサービス”と呼ばれており、すでにGooglechromecast、Amazon Fire TVなどよりも多くの市場シェアを獲得しています。

ROKUと同じくストリーミングサービスを提供するネットフリックスは、会員数を伸ばせず株価は大きく下落。しかしROKUはアクティブ会員数が前年同期比17%増、ユーザーひとりあたりの売上高も43%増と好調です。

2022年2月18日に発表された決算では黒字転換と成長の兆しは見られますが、ROKUの株価は芳しくない状況が続いています。

・UIPATH INC(PATH)

UIPATH INC(PATH)は企業向けにロボティクスやオートメーションを導入するソフトウェアを提供する企業です。

UIPATH INC(PATH)<のチャート

UIPATHの利用ユーザーは世界で75万人を超えており、日本でもRPAの市場シェアを4年連続1位を獲得。

業務自動化を施すソリューションによる働き方改革が期待されており、人間ではなくロボットが行なう作業やAIによる業務効率化などで新しい働き方を提案しています。

日本においても「DX(デジタルフォーメーション)やロボティクスの発展は急務の課題」と政府により位置付けられています。キャシーウッドもまた、UIPATHに対して働き方の革新を期待しているのでしょう。

キャシーウッドが選んだ銘柄で構成されるARKKは年度によってパフォーマンスに大きな差があります。

2020年にはS&P500を遥かに上回るパフォーマンスを発揮したARKKですが、その後は下落。

「S&P500が堅調に推移する中でARKKは下がる」という事態も生まれています。

ARKKはハイテク株の比率が高いため、ボラティリティは大きいです。

相場の追い風を受けて上がるときは飛躍的に上がるものの、下がるときは一瞬。

売買タイミングを考える必要はありますが、大きなリターンを得たい投資家は参考にしてみても良さそうです。

ただキャシーウッドはあまりにも有名になりすぎたため、彼女が注目する銘柄は色んな投資家から意識されています。

株価がすぐに織り込まれることがあるので、その点は留意しておいた方が良いかもしれません。

当サイトでは米国株のテンバガー候補銘柄も多数紹介していますから、ご興味ありましたら併せてどうぞ。

⇒米国株のテンバガー候補銘柄(2023年最新版)の検証記事はコチラ

  1. キャシー・ウッドの銘柄選定方法 キャシーウッドの銘柄選定は「破壊的イノベーションがもたらせるか否か」を基準においています。

簡単に言うと、世界や人々の生活を劇的に変化させる企業を選んでいます。

キャシーウッドが「この企業は破壊的イノベーションを起こす」と考える条件は3つ。

①劇的な生産性の向上が見込めること ②急激なコスト低下が見込めること ③新しいイノベーションを生み出すプラットフォームであること

新しいイノベーションとは技術や研究開発の事です。

キャシーウッドが注目する新技術は5つ。

・ゲノム解析(ゲノム情報の応用で医療の革命的進歩や食糧問題の解決を目指せる) ・ロボティクス(ロボット工学及びビジネス現場におけるロボット運用に関する研究) ・エネルギー貯蔵(エネルギーを一時的に蓄える技術。再生可能エネルギー等でも利用) ・人工知能(AI。人が実現する知覚や知性を機械で人工的に再現する技術) ・ブロックチェーン技術(暗号技術により正確な取引履歴を維持する技術)

「これら5つのイノベーションは同時に進化していく」とキャシーウッドは予想しており、『歴史上、これほど多くのイノベーションが同時に進化するのを見たことがない』と述べています。

キャシーウッドはこれらのイノベーションがもたらす市場規模を予測し、世界を変革させる技術やサービスを持つ企業の価値と株価を算出しています。

引用元:日興アセットマネジメント

キャシーウッドが注目する技術革新は、株式投資界では“テーマ”として扱われることもあります。日米ともにメタバース、クリーンエネルギーなどは投資対象としての人気も高いです。

キャシーウッドが選ぶ銘柄は「世界を変革させるテーマ株」といっても差し支えないでしょう。

テーマ株は大きな株価高騰を果たすのも珍しくありません。

キャシーウッドが将来有望な銘柄を選ぶ際には、「技術進歩の流れを表すSカーブ」と「コスト・ダイナミクス(価格低下のスピード)」に注目するとのこと。

現在のイノベーション技術の発展と世間での認知度、技術が浸透した後の停滞時期を分析するワケです。

キャシーウッドが現状をどう捉えているかは「日興アセットマネジメント」のYoutubeにて日本語解説があるので、気になる方は確認してみてください。

  1. キャシー・ウッドの経歴 世界中から注目を集めるキャシーウッドは、金融・株式界に40年以上携わり続ける大ベテラン。

大学在籍時からアシスタントエコノミストとして活動している経歴を持ちます。

———————————-▼キャシーウッドの経歴 本名:キャシー・ダディ・ウッド 生年月日:1955年11月26日(年齢66歳) 学歴:南カリフォルニア大学を首席卒業 資産:非公開 略歴: 1977年 米金融サービスキャピタルグループのアシスタントエコノミスト 1980年 ジェニソン・アソシエイツに勤務 1998年 ヘッジファンド「テュペロ・キャピタル・マネジメント」を共同設立 2001年 アライアンス・バーンスタインで資産運用 2014年 ARKインベスト・マネジメント社を設立

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キャシーウッドは一貫して金融畑でキャリアを積んでいます。

大学時代に金経済学の理学士号を取得したキャシーウッドは「ジェニソン・アソシエイツ社」に就職。

ジェニソン・アソシエイツは、機関投資家向けに米国大型グロース株のアクティブ運用を行う会社です。25歳にチーフエコノミストに就任し、執行役員になるまで18年間勤め上げました。

ジェニソンアソシエイツ在職時にソロモン・ブラザーズのチーフエコノミスト「ヘンリー・カウフマン」やノーベル経済学者の「ミルトン・フリードマン」など金融界、経済界の著名人と議論をした経験を持ちます。

その後、ジェニソンアソシエイツの女性取締役だった「ルルC.ワン」と共にヘッジファンド「テュペロ・キャピタル・マネジメント」を共同設立。ニューヨーク市に拠点を置いて、8億ドル以上を運用していました。

2001年には世界的な資産運用会社「アライアンス・バーンスタイン社」に参画。

キャシーウッドはグローバルテーマ戦略の最高責任者として約50億ドル(6,500億円)の資産管理を任されていました。

ただ2007年から2008年にかけてキャシーウッドは市場平均よりも低いリターンを出していたため、批判を受けた過去もあるようです。

2014年、キャシーウッドはアライアンスバーンスタインを退職。「破壊的イノベーション」という今までの産業構造や生活スタイルを根底から一変させる技術革新を持つ企業を集め、ETFとして積極的に運用管理していくという案を却下されたためです。

キャシーウッドは自分で「破壊的なイノベーション」を中心にしたETFを作ろうと思い立ち、自身が代表を務める「ARKインベスト・マネジメント社」を設立。

2022年現在、ARKインベストメントで資産運用を行うほか、講演活動などで投資情報を積極的に発信しています。

これまでのキャシーウッドの経歴を見ると「金融畑たたき上げの生粋の投資家」である印象を受けます。

キャシーウッドが構成したETFである「ARKK」は、2022年に入って大きく株価を下げましたが、5月6日には1日で約480億円が流入するなど未だに期待する投資家が多い様子が伺えます。

株式投資の最前線で活躍をし続けたキャシーウッドの経歴と実績を見ると、何かを期待したくなる投資家も多いのでしょう。

  1. キャシーウッドが代表を務める「ARKインベスト・マネジメント社」の詳細 ARKインベストメント・マネジメントとはフロリダに拠点を置く投資運用会社です。

「破壊的イノベーション」を持つ企業への投資に特化しています。

従来の投資運用会社とは一線を画した銘柄選定を行っており、同社のアナリストはウォールストリートの経験がないテクノロジー企業などの出身者がほとんどです。

ARKインベストメント・マネジメントは、イノベーション技術に特化したアナリストを軸とした専門チームでこそ市場が過小評価している爆発的な成長を予測できると考えているからです。

従来の資産運用会社と同じ目線で“業績”の評価のみだと、企業のもつ3-5年後の成長機会を見逃しやすい。そんな考えもあって、ARKインベストメント・マネジメント社の銘柄選びは「他の運用会社とは毛色が違う」と言われています。

■ARKインベストメント・マネジメントのETF一覧

ARKインベストメント・マネジメントが提供するETFは7つ。

コード 銘柄名 タイプ 直近3か月 直近1年 直近3年 設定年
ARKK Innovation ETF アクティブ -44.31% -60.16% -2.95% 2014年
ARKW Next Generation Internet ETF アクティブ -43.83% -57.81% 1.96% 2014年
ARKF Fintech Innovation ETF アクティブ -46.75% -63.19% -7.57% 2019年
ARKG Genomic Revolution ETF アクティブ -38.66% -59.73% -0.17% 2014年
ARKQ Autonomous Technology&Robotics ETF アクティブ -22.86% -33.64% 15.58% 2014年
IZRL Israel Innovative Technology ETF インデックス -24.11% -38.37% -3.14% 2017年
PRNT The 3D Printing ETF インデックス -27.78% -41.64% -0.16% 2016年

Innovation ETF(ARKK)

同社の旗艦ファンドであり、もっとも有名な銘柄です。セクターを問わず「破壊的イノベーション」を生み出す企業で構成されています。

Next Generation Internet ETF(ARKW)

IoTやクラウドコンピューティング、ウェアラブルテクノロジーなど、次世代インターネットの技術をもつ企業で構成されています。

Fintech Innovation ETF(ARKF)

金融技術の革新をテーマとし、金融セクターの仕組みを変える可能性のある技術的に有効な新商品やサービスの導入を持つ企業で構成されています。

Genomic Revolution ETF(ARKG)

ゲノムやバイオ銘柄をテーマとしており、ゲノミクス関連業界のイノベーションを持つ企業で構成されています。

Autonomous Technology&Robotics ETF(ARKQ)

自動走行やEV、ナノテクノロジーなど、自動化やその他テクノロジーのイノベーションを持つ企業で構成されています。

Israel Innovative Technology ETF(IZRL)

イスラエル企業を対象としており、ゲノミクス、バイオテクノロジー、ヘルスケア、インターネット、情報技術等の分野で「破壊的イノベーション」を生み出す企業で構成されています。

The 3D Printing ETF(PRNT)

世界中の3Dプリンティング関連事業に関連する銘柄で構成されており、3Dプリントに特化したETFです。

なお、これらのファンドの取り扱いがあるのは日本では「IG証券」「サクソバンク証券」のみです。

それ以外で投資をしたい場合は、海外の証券口座を開いて売買する必要があります。

  1. キャシーウッド 銘柄選定の総括 キャシーウッドが選ぶ銘柄は「破壊的イノベーション」をもたらす企業が中心。

今後の世界に変革を起こす技術やサービスを提供する企業に先行投資することで、大きなリターンを見込んでいます。

時代の流れを掴み次に何が来るのかを予想することで、キャシーウッドのような銘柄選定を行なえるでしょう。

キャシーウッド以外に米国株の知見が深い人物で言えば、日本で絶大な支持を集める「じっちゃま」や、米国No.1の投資指南役の予備声高い「ジム・クレイマー」がいます。

将来有望な米国株を探している人は、彼らの意見を参考にしてみるのも面白いかもしれません。

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